映画”All That Jazz”, “Cabaret”, “Sweet Charity”を観る

 今日、ボブ・フォッシーの「キャバレー」(“Cabaret”)*1、「オールザットジャズ」(”All That Jazz”)*2、「スウィートチャリティ」(“Sweet Charity”)*3を観た。どれも秀作である。















 ボブ・フォッシーの「ダンシング」というショーをサンフランシスコで見たが、映画の方がずっと良かった。どれもよく考えて作られていて、ボブ・フォッシーは考える人(ディベーター)のようだ。「オールザットジャズ」は日本で見たが、3回目のせいか、よく理解できた。多分、字幕ではよくわからないところがある。ただ褒めるだけでないリアルにアメリカの世界を解説する評論が受けるかどうかわからないが、英語も高段者になれば、そうした評論もできるようになるだろう。これは歌の評論も同様だが、最近は少しはよくなって来ているのだろうが、リアルな評論、アメリカの実態を、映画や歌を通して知らせる評論は少ないのではないか。
 異文化コミュニケーションに貢献する人が多くなってきているから事態は好転している気もするが、異文化コミュニケーションが成立していなければ、アメリカ人がアメリカの映画・歌をどう見ているかも含めて考えた評論は皆無に近いと言わざるをえない。
 上辺だけのアメリカばかり知らされるから、幻想を抱かされるのではないか。
 好きでない人ももちろんいるが、日本人は落語が好きだが、落語的世界を文化的背景として持っている。アメリカ人にとってのこういう文化は何になるのだろう。アメリカ史の中で、アメリカ人が何を喜ぶのか。何が好きで育ってきたのか。どのようにして国や社会をつくってきたのか。こういうことを知る必要が私にはある。
 音楽でいえば、最近買ったrockの評論は、私の中にある日本人的な見方、語学力のないせいで、薄っぺらにしか見ることのできない皮相的な見方を根本的に変えてくれて、大いに役立っている。Rolling Stone Record Guide Bookもレファランスブックとして面白い。

 外国語を学んでいても、単に外国語だけというわけには行かず、言葉は外国の文化の一部であり、思想や考え方に影響を与える。