スキー感覚で砂丘を滑り降りる

 今回のツアーの目玉は、90マイルビーチのドライブと、砂丘滑りと、レインガ岬(Cape Reinga)見物の三つである。
 90マイルビーチを走りきって、バスは、浅瀬の川を登っていく。たどり着いたところは、まさに、サンドドューン(sand dunes)によるスキー場のゲレンデだ。
 裏面だけ、滑りがよくなるように、つるつるの面にしてあるビート板をバスの後から運転手が次々に運び出して、やり方の説明にうつる。
 乗り方は、スキーやサーフィンのように板に乗るわけではなく、水泳練習の際のビート板感覚だ。
 板の前面を両手でつかみ、肘でビート板をしっかりおさえる。身体を乗せるさいには、体重が板の真ん中に乗るようにする。足の膝はビート板の外に置き、身体は一直線になるようにする。ブレーキとして、足のつま先を砂に埋めるようにすれば、ブレーキになる。スピードを出したければ、つま先を宙にあげればよい。
 ということで、ツアー客に一枚、一枚、ビート板が渡され、砂丘の上まで登る。前に登った足跡に、自分の足を乗せるが、砂は抑えがきかないから、結構疲れる。
 眼下を見下ろすと、少し怖い。
 前から三番目の順番で私は滑ってみたが、これは、まさにスキーの感覚だ。子どもでも、大人でも楽しく遊べるだろう。
 ただし、リフトがない分、上りが疲れる。私には一回の経験だけで十分だった。