私はこのときに確信した。テ・マタティニは、マオリの文化運動なのだと。
老若男女が参加し、日本なら結果発表など、しらけて観客が帰るような場面でも、もちろん帰る観客はいるけれども、司会者に呼応する動きや、コミュニケーションのレベルや集中度がものすごく高い。
また、これも何度も書いてきたことだけれども、マオリは歌がうまい。
全員合唱ということで、観客にいるものも、審査員と一緒に歌を歌う。いわばフィナーレに入っているのだが、 “Whakarongo mai i te reo Māori”という歌詞が聞き取れたので、そばのマオリに歌の題名を聞いたのだが、“Whakarongo”という歌とのことだった。これを素晴らしいハーモニーでみんなで歌っていた*1。
*1:現在の日本では、うたごえ運動などの文化運動を除けば、こうした全員で歌うような唄が皆無なのではないだろうか。