トータルエマージョンは、普通の学校どころか、子どもたちが眼を輝かせて勉強しているまさに学校らしい学校だった

 それにしても、ここのマオリの生徒たちは素晴らしい顔つきをしている。
 きわめて子どもらしい子どもの顔つきだ。
 単に素朴とか、田舎いうのとは、全く違う。人なつっこく、人間的で、表情豊かな顔つきをしているのだ。
 日本の都会の教育が、教育足りえず、荒廃化し、子どもたちの眼が曇りがちなのとは、極めて対照的だ。
 考えてみれば、満員電車で疲れ果てて眠り込んでいる日本の大人たち。残業、残業で疲労困憊している大人たちの一方で、子どもたちだけが元気ということは不可能だ。現代の日本の子どもたちが元気がないのは自然の荒廃とも関連しているのだろう。
 ニュージーランドは、大人社会が人間的だから、子ども社会である学校も人間的足りえるのに違いない。