注目されていた岩国市長選だが、1782票差で、移転反対の前井原市長が敗れた。
次は毎日新聞から。
◇岩国市長選 確定得票数
当 47,081 福田良彦 =無新<1>
45,299 井原勝介 =無前(1)
選挙:山口・岩国市長選 福田氏当選、「反対」井原氏破る 米軍機移転、受け入れへ
◇1782票差米軍再編に伴う空母艦載機部隊の岩国基地移転を最大の争点にした山口県岩国市の出直し市長選が10日、投開票され、移転容認派で前自民党衆院議員の新人、福田良彦氏(37)=無所属=が、移転反対の前市長、井原勝介氏(57)=同=を破り、初当選した。06年3月の住民投票と同年4月の市長選で「移転反対」を示した民意が「容認」に転じた。
選挙:山口・岩国市長選 市長に福田さん(その1) 基地問題より生活
◇子育て世代の声代弁基地を巡る対立に終止符を打ち、生活基盤の充実を−−。10日、投開票された山口県岩国市の出直し市長選は、米空母艦載機の岩国基地移転に条件付き容認の姿勢を示した前衆院議員の新人、福田良彦さん(37)が激戦を制して初当選した。「国と交渉し、安心・安全な生活環境を整えていきたい」と福田さん。一方、移転反対を貫いた前市長、井原勝介さん(57)は再選がならず「力が足りなかった。残念です」と支持者らに頭を下げた。【岩国市長選取材班】
◇「子孫世代に申し訳ない」−−井原さん、無念にじませ
「子や孫の世代に対して申し訳ない」
艦載機移転に反対を貫いた井原さんは報道陣の取材にも、落胆の色を隠せなかった。
福田さんは自民、公明両党が全面支援。前回選挙時の井原さんの支持者の一部も支援に回り、「トップ交代」を声高に叫んだ。市財政が「今のままでは破綻(はたん)する」との批判も浴び、苦戦を強いられた。
井原さんは移転反対を理由に、新市庁舎建設補助金を突如凍結した国の「仕打ち」に異を唱え続けた。「地方自治の危機」との訴えに共鳴した地方議員らが全国から手弁当で応援に訪れた。広島県庄原市の元市議で農業の林保武さん(73)も片道4時間かけて何度も通い、「井原さんをよろしく」と市民に呼びかけてくれた。
「移転に対する(反対の)基本的民意は変わっていないと思う。新市長はそうした声にも耳を傾けて」と福田さんに注文した。