自らの被爆体験をもとにした漫画「はだしのゲン」の作者・中沢啓治さんが亡くなった。73歳だった。
子どものころ、大の漫画好きで、あれこれ読んでいたが、中沢啓治さんの画風は、実はそれほど好みではなかった。
ただ、「はだしのゲン」は、苦難にもめげずに生きる姿がすがすがしかった。中沢さんの万感の気持ちを込めた作品だったのだろう。読み始めると、面白くて、夢中で読んだ記憶がある。
報道によれば、「はだしのゲン」は、「単行本だけで650万部を超すベストセラーになり、18カ国語に翻訳された」という。
私も海外に送るため英語版を購入したことがあった。
核時代の文化運動としての功績には計り知れないものがある。