「キング牧師記念日、トランプ氏はゴルフ 奉仕が慣例」

 1月の第三月曜日は、マーチン・ルーサー・キング・ジュニアの生誕を祝う祝日。スティービー・ワンダーが、"Happy Birthday"*1という唄で、祝日の制定を支援し、キング牧師記念日は1986年より実施された。
 アメリカ合州国の各種メディアでは、トランプ大統領の問題発言をめぐって、トランプ大統領は人種差別主義者ではないかと物議をかもしだしている中、キング牧師生誕を記念した祝日のトランプ大統領の行動が注目されていた。
 以下、朝日新聞デジタル版(2018年1月16日11時40分)から。

 米国の公民権運動を指導した故マーチン・ルーサー・キング牧師を記念する祝日の15日、米国各地で記念イベントが開かれ、トランプ大統領の人種差別的な発言への批判が上がった。

 ワシントン南東部の黒人が多く住むバリーファーム地区で開かれたパレードは、「人種差別反対」などのプラカードを持った人らでにぎわった。ディトリス・ベルトさん(33)は「トランプ氏が移民を追い出そうとしていることに心が痛む。彼が『人種差別主義者じゃない』と言っても信じない」と話した。

 米メディアは、トランプ氏が11日、米国への移民が多いハイチや中米、アフリカ諸国を「屋外便所(shithole)のような国々」と呼んだと報じた。

 トランプ氏は14日、報道陣に「私は人種差別主義者ではない」と発言。15日のビデオ演説では「キング氏の夢は米国の夢だ」と訴えた。一方で同日、フロリダ州の別荘から朝一番でゴルフ場を訪問。米メディアは、歴代大統領は奉仕活動をおこなってきたが、トランプ氏がその慣例を守らなかったと批判した。

 今年はキング氏が暗殺されて50年を迎える。キング氏を記念する祝日は、レーガン政権下の1986年に始まった。(ワシントン=五十嵐大介

*1:"Happy Birthday"は、アルバム"Hotter Than July"(1980)に収録されている。