以下、朝日新聞デジタル版(2020年5月18日 5時00分)から。
「これは気持ちです」「ひとつ応援の方を」。自民党の河井案里参院議員(広島選挙区)が初当選した昨年7月の選挙を前に、夫で同党衆院議員の克行前法相(広島3区)と案里氏らが現金を持参した際の状況が当事者や関係者の証言で明らかになった。朝日新聞の取材では、持参を認めたのは自民党公認の広島県議や広島市議ら地方議員を中心に、首長や克行氏の後援会、案里氏の陣営関係者計30人、総額は700万円超。その意図は何だったのか――。
河井夫妻、地元議員らに計700万円超持参 参院選前に
統一地方選として実施された、広島県議選の投開票後の昨年4月下旬。当選したある広島県議の事務所を、克行氏が突然訪れた。
「(有権者に)人気があるんだね」。克行氏はそんな言葉をかけながら、去り際に「これ、お祝いだから」と言って机に封筒を置いた。県議は商品券と思い、後日開封すると中には現金30万円。「案里氏を応援してほしいんだな」と思い、返そうとしたが機会がなかった。取材に当時の状況を証言した県議は、検察当局の任意での事情聴取に同様の説明をしたという。
(後略)