「河井夫妻の買収事件公判を分離 克行被告の弁護人解任で」

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以下、朝日新聞デジタル版(2020/9/16 12:21)から。

 昨年7月の参院選をめぐり、公職選挙法違反(買収)の罪に問われた前法相で衆院議員の河井克行被告(57)と妻で参院議員の案里被告(46)の公判で、東京地裁は16日午前、夫妻の公判を分離して進めることを決めた。克行議員が15日に弁護人全員を解任したことを受けた判断で、克行議員の審理のみ大幅に遅れることになりそうだ。

 克行議員はこの日の公判に出廷せず、高橋康明裁判長は、案里議員に対し「克行被告の弁護人が決まらないことで、あなたの裁判進行を妨げてはならない」と説明。その上で、克行議員についてはすでに決まっていた16、17、18日の公判期日を取り消した。

 この3期日は案里議員だけが出廷して開かれ、案里議員が克行議員と共謀して現金を渡したとされる地元議員らの尋問も行われる見通しだ。16日午後には、元広島県議会議長の奥原信也・広島県議(77)が出廷する。地元議員が今回の公判で証言するのは初めて。

 刑事訴訟法の規定では、法定刑の上限が3年を超える懲役・禁錮にあたる事件を審理する場合、弁護人がいなければ公判を開けない。克行議員が問われた加重買収罪はこれにあたるため、新たな弁護人が選任されない限り審理できない。解任された弁護人によると、克行議員は、日程が過密なことなどから「(被告の)防御権が守られない」と話していたという。(新屋絵理)