「河井元法相に懲役3年の実刑判決 巨額の選挙買収」

f:id:amamu:20051228113107j:plain

以下、朝日新聞デジタル版(2021/6/18 13:44)から。

 2019年7月の参院選前後に、広島選挙区の計100人に約2900万円を配ったとして公職選挙法違反(加重買収など)の罪に問われた元法相で元衆院議員の河井克行被告(58)に対し、東京地裁(高橋康明裁判長)は18日、懲役3年、追徴金130万円(求刑懲役4年、追徴金150万円)の実刑判決を言い渡した。

 昨年8月の初公判で全面無罪を訴えた克行被告だが、現金を受け取った側が「違法な裏金だった」などと相次いで違法性を認めるなか、今年3月の被告人質問では罪の大半を認める姿勢に一転。議員辞職や今後の選挙に立候補しないことも法廷で宣言したが、執行猶予がつかない判決となった。

 克行被告が罪に問われたのは、妻の案里氏(47)=有罪確定=が初当選した参院選広島選挙区での買収行為。自身は衆院議員として7回当選し、首相補佐官自民党総裁外交特別補佐などを経て、案里氏の当選後には法相に就任した。選挙違反疑惑が報じられた19年10月に法相を辞任し、20年6月に案里氏とともに逮捕された。

 初公判では、渡した現金は「(統一地方選の)当選祝いや陣中見舞い」などとして全面無罪を主張。しかし、公判では現金を受け取った地元議員ら100人のうち94人が、検察側の主張に沿う形で、受領した現金は「案里氏を応援してほしいという趣旨」などと説明して違法性を認めた。

拒まれても「まあまあ」と言って… 最高額は300万円
 提供した金額は、当時現職の地元議員や首長では1人あたり10万~50万円程度が中心で、そのなかで最も多かったのが元議長の奥原信也・広島県議(78)の200万円。政治家以外の後援会関係者や陣営関係者では1人あたり5万~10万円程度が大半で、最高額は亀井静香・元金融相の元秘書の300万円だった。

(後略)

(新屋絵理)