「9月入学は「不要不急」 署名活動続ける学者らが会見」

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 以下、朝日新聞デジタル版(2020年5月27日 10時28分)から。

新型コロナウイルスの影響による長期休校を受け、政府が検討する来秋からの「9月入学」に反対する署名活動「#9月入学本当に今ですか?」が続いている。26日に記者会見した発起人の末冨芳(かおり)・日本大教授は、「混乱した状況下での拙速な9月入学への移行を強く懸念します」と訴えた。
 末冨教授は、平時の9月入学の議論は重要とした上で、家計・財政負担が6兆~7兆円前後との試算や待機児童問題、学年分断など年少世代の負担に言及。「デメリットが、グローバル化や学びの格差縮小という期待されるメリットをはるかに上回る」とし、「子ども・若者に関することこそ、良い政治、良い民主主義で合意形成を」と求めた。
 同じく発起人で、子どもの学習支援をするNPO法人「キッズドア」の渡辺由美子理事長は「不要不急の9月入学をやるのなら、(教育の)オンライン化や困っている人にお金を配ることに使って」と訴えた。
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 教育ファシリテーターの武田緑さんは、履修内容の精選や入試の制度変更など急を要する課題の検討が「9月入学の議論があることで進まない」として、議論を打ち切るよう求めた。
 署名は26日午後11時現在で4520人分。賛同人は学校関係者や研究者、ジャーナリストら約70人で、近く内閣府宛てに提出する。(宮崎亮)