「自民・岸田氏、総裁選先送り論牽制「堂々やらなければ」」

以下、朝日新聞デジタル版(2021/8/31 16:25)から。

 自民党総裁選への立候補を表明している岸田文雄政調会長は31日、「政治の信頼を回復するために、総裁選は堂々とやらなければいけない」と述べ、党内の一部で出ている総裁選の先送り論を牽制(けんせい)した。

 総裁選は9月17日告示、同29日投開票の日程が決まっている。一方、衆院選について、政権内で総裁選直後の10月5日公示、同17日投開票とする案が浮上。このため、党内の一部で「衆院選を前に総裁選をやっている場合ではない」などと先送りを求める声が上がっている。

 岸田氏は自身が率いる岸田派の会合後、記者団に「(総裁選は)自民党が幅広い選択肢のある政党であるということを訴える貴重な場だ」と述べ、総裁選を日程通り行うべきだとの考えを強調した。

 岸田氏は総裁選に向けた党改革案で、総裁を除く党役員の任期を「1期1年、連続3期まで」とする方針を示す。党内では、在任5年以上になる二階俊博幹事長の続投を事実上、否定するものと受け止められているが、岸田氏は党改革案を「特定のどなたかを念頭に申し上げたのではない」と話した。菅義偉首相は、衆院選を前に党役員人事を行い、二階幹事長を交代させる方向だ。(笹井継夫)