英語の話せない中国人が韓国料理店を経営しているのは、やはりオークランドが都会だからだろう

 空は雨模様になっていた。ニュートン通り(Newton st)からアッパークイーン(Upper Queen)にかけては、インド系の、エスニックというのか、わけのわからん物を集めた店があったり、韓国料理店ばかり並んでいるようなところがあったりして、店構えはそれなりにしっかりしているのだが、上野のアメヤ横丁のような雰囲気がある。
 韓国料理屋に入って、シーフードヌードルをたのむと、アジア系のお姉さんが「中国人ですか」と聞く。「日本人ですが」と答えると、「自分は中国人です」という。驚いたことに、アッパークイーンでは、中国人が韓国料理をつくっている。ヌードルをたのんだのに、大根だのキムチだの、少し甘いポテトだのと、小皿が四つくらい出てきた。ヌードルとして出てきたのは、イカやマッスルのシーフードヌードルだ。なかなかうまい。こんなことなら、ご飯で頼むべきだった。そう別の店主のようなおばさんに言うと、この店主、全く英語が話せない。オークランドはすごいところだ。英語の話せない中国人が、韓国料理店を経営しているのだから。
 明日はいよいよオーストラリアのブリズベンに行く。中国人のつくった韓国料理を食べて、はしごでまたあのバーベキューの中華料理を楽しんで、バス停に向かった。