都会のオークランドには、変な奴もいる

 スカイタワー近くの観光案内所前で、20分ごとに空港に行くというバスを待つ。ちょうど行ったところだったようで、バスを待っている客はいなかった。身なりのあやしい一人のニュージーランド人男性が近づいてきて、私がどこの国の人間かと聞いてくる。私はでかい旅行バックとバックパックもしょって、バスを待っているので、なんとも分が悪い。それにしても、私もジーンズにサングラスに、緑色のジャンパーだから、かなりあやしいカッコである。先方はかなり酩酊しているらしく、「お前は中国人か」としつこく聞いてくる。無視していてもやめず、「朝鮮人か」「日本人か」と聞く。それでも無視していると、中国人でも朝鮮人でもなく、日本人でもないとしたら、何人なんだと聞いてくる。なおも無視していても、全く引き下がらない。
 西洋人がアジア人に話しかけるのも、多少はリスクがあるわけだが、先方には困ることはないようで、全く遠慮というものがない。どうってことない奴だが、オークランド空港までタクシーだとかなり高い。バスが安いから乗ろうと思ったのに、日も暮れているから、ちょっとまずい状態になってきた。