ボランティア活動で歴史を伝える

 ジョンはオークランドに住んでいて、76歳だという。いわばここがセカンドハウスで、このプロジェクトは10年越しのプロジェクトだという。
 パンフレットにも学校訪問者を歓迎すると書いてあるから、いわばボランティア活動である。ワイカト大学(The University of Waikato)でも呼ばれて特別講義をすることがあるという。いわば彼は、地域歴史研究家といったところだろう。「こうした地域の歴史を掘り起こしているような教員の研究グループがあって、そうした組織に所属しているのですか」と私が聞くと、全く一人でやっているという。政府からの援助もとくにないという。
 カフェの二階にある自室にも案内された。アンティークなレアコレクションがあり、人形などは「これはなかなかないもので、シリアルナンバーがついているだろう」と、誇らしげに言った。
 息子が最近仲間と飛行機を買ったといって、写真を見せてもらった。彼もリタイヤしてお金に困っていないから、オークランドに家がありながら、歴史的な地に幸運にも土地と家が買えて、いわば自分の興味関心で仕事をしているわけだが、彼の息子はさらに金回りがいいようだ。日本にもよく行くという。不動産の仕事をしているらしい。一方、娘は正反対で、音楽に興味があり、ジャズをやっているらしい。