現職のジョン=バンクス氏に約1万8千票の差をつけて、ディック=ハバード氏が6万2千700票を獲得し、オークランド市長選に勝利した。どうやらこの投票数は当選確実が決まった際のもので、最終結果数ではないようだけれども、ニュージーランドの中では、人口の四分の一から三分の一が住むといわれている大都市のオークランドの市長選の規模にしては、投票数が少なくはないか。
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1チャンネルのテレビ番組「ホームズ」(Holmes)でも、三つ巴のオークランド市長選の候補者を呼んで討論会をやっていた。模擬投票によるアンケート結果なども発表していたが、当初のアンケートでは、現職のジョン=バンクスが多少リードしていたようだったが、別のアンケート調査では、ハバード氏が47%、現職のバンクス氏が39%、元市長クリスティン=フレッチャー氏が14%というものもあった。
いずれにせよ、ハバード氏の地すべり的勝利のようだ。現職のジョン=バンクス氏は、「オークランドは、中道左派を選んだ」とコメントしている。
http://tvnz.co.nz/view/news_politics_story_skin/450821%3fformat=html
ヘレン=クラーク首相は、各市町の選挙戦で変化が見られたが、「オークランドの市長選は興味深いもののひとつ」とコメントしたらしい。("Helen Clark says there have been changes to local body politicians in many cities, but the Auckland race was an interesting one.")
争点のひとつに、オークランドの交通渋滞をどう解決するかという論点があってバンクス氏は一大プロジェクトを提案していたから、このプロジェクトが頓挫するか、ないしは縮小化することは必至だろう。
ニュージーランドのあちこちの市長選で現職が敗れたようで、ウエリントンやクライストチャーチの市長は再選を果たしたが、ファカターニ(Whakatane)、ランギティケイ(Rangitikei)、ワイマテ(Waimate)、ワイトモ(Waitomo)、タウランガ(Tauranga)、カータートン(Carterton)、カイコウラ(Kaikoura)などでも現職の市長が敗れたと報道している。
http://tvnz.co.nz/view/news_national_story_skin/452385%3fformat=html
オーストラリアの首相選挙では、アメリカ合州国との同盟関係が重んじられて、イラク戦争支持のジョン=ハワード氏の続投が決まったようだ。これは、17年間以上も首相を務めたロバート=ゴードン=メンジー(Robert Gordon Menzies)に次ぐ長期政権らしい。
もちろん簡単に比較することはできないが、ニュージーランドの政治の流れは、他とはちょっと違う印象をもつ。