「選挙イヤー初戦は知事派勝利 自公推薦で敗れた現職、ショック隠せず 宮古島市長選」

以下、毎日新聞(2021年1月18日 17時33分(最終更新 1月18日 20時19分))より。

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 17日に投開票された沖縄県宮古島市長選は、玉城(たまき)デニー知事を支える「オール沖縄」勢力が擁立した元保守系県議で無所属新人の座喜味(ざきみ)一幸氏(71)=立憲、共産、社民、地域政党・沖縄社会大衆推薦=が、菅義偉政権が推して4選を狙った無所属現職の下地(しもじ)敏彦氏(75)=自民、公明推薦=を破って初当選した。「オール沖縄」勢力にとっては2022年の知事選などに向けて弾みがつく結果となり、玉城知事は18日、「多くの市民に、市政を刷新して一歩前進していこうという判断をしてもらった」と語った。

 任期満了を10月に控え、衆院選が実施される21年、沖縄県では宮古島を皮切りに3市長選が続く。2月の浦添、4月のうるまの両市長選も、米軍普天間飛行場宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設計画に反対する「オール沖縄」勢力と推進する政府・与党の対決構図となる中、知事陣営が「選挙イヤー」の初戦を制した。

 一方、下地氏は「オール沖縄」勢力に対抗して県内の保守系首長でつくる「チーム沖縄」の会長を務める。菅首相も自身の秘書を陣営の会議に派遣するなど政府・与党は支援に力を入れてきただけに、陣営は「多選批判が響いたのか……。3連戦の初戦を落としたのは痛い」(自民関係者)とショックを隠せない。

 座喜味氏は20年6月の県議選で落選するまで県議会自民会派に所属していたが、「オール沖縄」勢力が市政刷新を狙って擁立。玉城知事も告示後に応援に入るなど全面的に支援した。17年の前回選は宮古島への陸上自衛隊配備への賛否が最大の争点になったが、今回は両候補ともに配備容認の姿勢を示し、大きな争点にならなかった。【竹内望、遠藤孝康】