全国学力テスト、町ぐるみで対策

amamu2007-05-17

 全国学力テストの直前に町ぐるみで対策をとった町教委について朝日新聞が報じている。
 その町教委とは、広島県北広島町教委のことで、「出題内容が類似した問題集を作成し、時間配分や解き方を児童・生徒に指導するよう町立の小中学校に指示していたことがわかった」とのことだ。「町教委は指導結果の報告も求めていた」という。具体的には、「実施2週間前の4月10日には門枡利男教育長名で、?問題集を取捨選択し、児童生徒にやらせる?集中して一定の速さで問題を解くことに慣れさせる?時間配分・問題の解き方を指導する などを文書で示した」ようだ。
 全国学力テストの調査目的は、学力を把握し、学力向上につなげることを目的とするというが、一般的な傾向をつかむための学力調査目的であれば、抽出調査で十分であり、全員が受験する必要はない。このテストによって学校間の競争を激化させるのではないかと心配されていたことだ。この点は、教育研究者はもとより、現場でも指摘されていることで、今後、ますます学力テストの結果で学校が評価され、学校間競争が激化し、教育が壊されていくことが懸念される。
 今こそ、全国学力テストの導入に対して、不参加を決めた犬山市教育委の主張に耳を傾けるべきだ。