今日から、「後期高齢者医療制度」で、年金から天引きされることになる。
年金をきちんともらえているかどうかもわからないのに、その年金から天引きされるということに対して批判や怒りが強まっている。
批判があって、「長寿医療制度」と後に名称をあらたにつけ加えたが、お年寄りに「後期」も前期もあるのか、政府はきちんと答えるべきだ。
以下は毎日新聞から。
<後期高齢者医療制度>保険料、年金天引き開始 月額平均、6000円の負担
4月15日7時55分配信 毎日新聞何が変わった後期高齢者医療制度
75歳以上を対象に今月1日スタートした後期高齢者(長寿)医療制度で、年金からの保険料天引きが15日から始まる。政府が天引き方式を導入したのは、お年寄りにも「支払い能力に応じた公平な負担」を求めるとともに、保険料を確実に徴収し、行政コストを減らすのが狙いだ。低所得者の多くは負担が減るが、従来保険料の減免措置が行われていた自治体のお年寄りは負担が増える人も出る。福田康夫首相は14日、新制度そのものがまだ十分知られていないことなどについて、記者団に「説明不足で混乱している。非常にまずかったと反省している」と述べた。
年金の振り込みは2カ月に1度なので、保険料も2カ月分がまとめて差し引かれる。負担額は全国平均で月額約6000円。ただ、新制度を運営する都道府県単位の「広域連合」ごとに違うほか、所得ごとにも異なる。
原則として、同一都道府県で同じ所得の人は、同額の保険料を払うことになる。厚生労働省は「基礎年金受給者の場合、保険料は下がる」と説明している。ただ、大都市部を中心に、市町村が運営する国民健康保険から移行する人は、自治体による補助がなくなるため、保険料が増える人も少なくない。
天引き方式が適用されないのは、受給年金が年間18万円未満の人や、介護保険料と医療保険料の合計額が年金額の2分の1を超える人。75歳以上の約1300万人のうち、8割程度の人が天引き済みの年金を受け取ることになる見通しだ。勤め人の子どもらの扶養を受けていた人は、これまで保険料を払う必要がなかったが、10月には新たに負担の義務が生じる。しかし、新制度をめぐっては、約6万3000人に新しい保険証が行き渡らないなどの不手際が起きている。また、東京都の14区など全国で31市区町村は、保険料徴収システムの改修が間に合わず、天引きを10月からに先送りする。
野党は新制度の廃止を主張しているが、舛添要一厚労相は「天引きをやめても保険料を払う必要があることに変わりはない。支払窓口に来ていただく手間が省ける」と理解を求めている。【佐藤丈一】
最終更新:4月15日7時55分