以下、朝日新聞デジタル版(2019年5月8日12時14分)から。
大リーグ・エンゼルスの大谷翔平(24)が7日(日本時間8日)、敵地で行われたタイガース戦に「3番・指名打者」で出場した。昨年9月30日以来となる復帰戦は、4打数無安打、1四球。三回1死二、三塁の第2打席で遊ゴロを打ち、今季初打点を記録した。チームは5―2で勝利した。
ティー打撃に始まり、投球マシン、本物の投手を相手にと、春季キャンプから段階を踏んで、公式戦の舞台に戻ってきた。ただ、どんなに準備しても、大谷は言う。「実戦で1本出るまでは、不安なもの」。練習と試合は、全くの別物だ。
1打席目から「緊張はしなかった」と言い、打席を重ねるごとに内容が良くなった。七回の第4打席では、痛烈なライナーを放ったが、三塁手の好守に阻まれた。本人はそれ以上に、九回の最終打席で四球を選んだことへの手応えを感じているようで「ああいう打席を積み重ねていければ。結果を出したい気持ちはあるけど、やることをしっかりやれていれば大丈夫」と口にした。
投手と野手の「二刀流」として大リーグに挑戦している大谷は移籍1年目だった昨年、右ひじを痛め、10月1日に靱帯(じんたい)を再建する「トミー・ジョン手術」を受けた。今季は打者に専念し、投手としては来年の復帰をめざしている。(デトロイト=井上翔太)