以下、朝日新聞デジタル版(2019年7月18日20時30分)から。
大津市のJR大津京駅前で18日、参院選の自民党公認候補の応援演説をしている安倍晋三首相(自民党総裁)にヤジを飛ばす男性を、警備の警察官らが会場後方で囲んで動けなくする場面があった。15日の札幌市のJR札幌駅前でも、首相演説時にヤジを飛ばした市民が排除されたばかりだ。
安倍首相は18日午後5時過ぎ、JR大津京駅前にとめられた選挙カーの上で応援演説を始めた。男性は、首相の演説開始前からヤジを飛ばしており、5人ほどのスーツ姿の警察官によって、会場端の駅高架下のフェンスに押しやられた。男性はこのときも「安倍辞めろ」などと声を上げ、動こうとしたが囲んだ警察官らに止められている。
滋賀県警の広報は18日午後7時前、朝日新聞の取材に「(大津京での事案は)聞いていない」と話した。
15日の札幌駅前での市民の排除では、北海道警の警察官は、服や体をつかんで数十メートル後方へ移動させた。当初は、ヤジが公職選挙法違反(選挙の自由妨害)にあたる「おそれがある」と説明したが、17日になり、聴衆同士のトラブルを防ぐための通常の警察活動だったと見解を変えた。
西村康稔官房副長官は18日午前の記者会見で、札幌市での市民の排除について、「事実関係を道警で確認中と聞いている」とし、「いずれにしても警察の活動は今後とも不偏不党かつ公平中正を旨として行われるべきものだ」と述べた。
政府としての見解も問われたが「警察庁に問い合わせ頂きたい」と述べるにとどめた。