以下、朝日新聞デジタル版(2019/11/20 20:54)から。
国の税金を使い、首相が主催する「桜を見る会」について、安倍晋三首相は20日の参院本会議で、「私自身も事務所から相談を受ければ推薦者についての意見を言うこともあった」と述べ、招待者の選定過程に自身が関与していたことを認めた。また、この日の国会では首相の妻・昭恵氏も推薦を出していたことや、今年の招待者の5割以上が官邸幹部と自民党による推薦だったことも明らかになった。
首相は8日の参院予算委員会で「私は、招待者の取りまとめ等には関与していない」と述べていた。20日は「私は、内閣官房や内閣府が行う最終的な取りまとめプロセスには一切関与していない」と軌道修正。「先日の答弁が虚偽だったとの指摘はあたらない」とも述べた。
また、桜を見る会には「後援会の関係者を含め」、参加希望者を募ったと説明。安倍晋三後援会の主催で2013年以降、会の前日に夕食会を開催していたことも認めた。会の段取りは安倍事務所の職員が会場のホテル側と相談したが、見積書などの発行はなかったとしている。
20日の国会の質疑などでは、約1万5千人いた今年の招待者の内訳も明らかになった。大西証史内閣審議官は「(昭恵)夫人からのご推薦もあった」と答弁。菅義偉官房長官は、昭恵氏を含む首相の推薦者は計約1千人、自民党関係者の推薦は約6千人いたと説明した。
政府は、森友学園問題などで追及を受けていた17年3月、昭恵氏は「公人ではなく私人であると認識している」とする答弁書を閣議決定している。私人が、「内閣の公的行事」と位置づける桜を見る会の招待者の選定過程に関与していたことになるが、菅氏は20日の記者会見で「最終的に決めるのは内閣官房、内閣府の中で取りまとめている」と語り、問題ないとの認識を示した。また、これまで推薦したのは数十人と述べていた菅氏自身の推薦人数について、数百人だったと修正した。(安倍龍太郎)
(後略)