「桜を見る会「調査の必要ない」 説明責任を負う側なのに」

f:id:amamu:20051228113100j:plain

以下、朝日新聞デジタル版(2019/12/17 23:00)から。

 首相主催の「桜を見る会」をめぐり、政府は17日の衆院内閣委員会理事会で、立憲民主党など野党が質問した8項目に回答した。ただ、政府の説明は、これまでの繰り返しにとどまる事実上の「ゼロ回答」。野党が求めた追加調査も拒み、実態解明に消極的な姿勢が際立った。

 理事会は、安倍晋三首相の公私混同が指摘された「桜を見る会」について、先の臨時国会で解明が進まなかったことを踏まえ、野党の求めで開かれた。約1時間で、非公開だった。

 野党側は、オーナー商法で行政指導されたジャパンライフの元会長に届いたとされる招待状にあった受付票番号「60」について、「首相推薦枠か」と質問。野党側の説明によると、政府側は「実務を振り分けるため便宜的につけている。それ以上、調査する必要がない」と答えたという。

 野党側は実務担当者への確認を求めたが、政府側は「必要は感じていない」「(担当者の)記憶を呼び起こすようなことはいかがなものか」などとして拒んだという。

 廃棄したとされる今年の招待者名簿の電子データについては、廃棄時の端末ログの提出を求めたのに対し、政府は「業者に協力をお願いしてやれば実務的には可能」としながら「担当者の聞き取り以上の調査を行う考えはない」とした。

 野党統一会派今井雅人衆院議員(無所属)は理事会後、記者団に対し「徹底拒否をされ、調べることすらしてもらえないひどい状態だ。誠意ある回答とは全く思わない」と語り、引き続き調査と回答を求める考えを示した。

 菅義偉官房長官は17日の記者会見で、「60」の追加調査を不要とした点を問われたが、「(文書は)会の終了をもって使用目的を終えている」などと語るだけだった。一方、公文書管理法の改正については、会の見直し過程のなかで「必要であれば」、視野に入れる考えを示した。(井上昇、安倍龍太郎