以下、朝日新聞デジタル版(2020/1/9 20:15)から。
菅義偉官房長官は9日の記者会見で「桜を見る会」の2013~17年度の5年分の招待者名簿について、公文書管理法が義務づける行政文書の管理簿への記載を行っていなかったことを明らかにした。名簿は廃棄簿への記載がなかったことも判明しており、ルールを逸脱した管理の実態が改めて浮き彫りになった。
公文書管理法は、保存期間が1年以上の公文書について、名称や保存期間、保存期間が過ぎた後の取り扱いなどを「行政文書ファイル管理簿」に記載しなければならないと定める。管理簿にまとめられた文書のリストはインターネット上などで公表され、この管理簿を用いて情報公開請求も行うことができる。
菅氏は会見で「内閣府によれば、当時の担当者の記憶によって、13~17年の名簿は管理簿に記載がなかったということだ」と説明。「内閣府に文書管理の徹底を指示した」とした。
記者団は「法令違反ではないか」などと重ねてただしたが、菅氏は「内閣府の文書管理規則に沿った対応がなされていなかった」などと繰り返し、法令に触れるかどうかの言及を避けた。菅氏が「詳細は内閣府に聞いてほしい」としたため、朝日新聞は内閣府に名簿管理の運用実態などを尋ねたが、9日夜までに回答はなかった。
(後略)
(安倍龍太郎、菊地直己)