「星野源さんとのコラボ動画、首相に自民幹部「ズレてる」」

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 以下、朝日新聞デジタル版(2020年4月13日 20時05分)から。

 新型コロナウイルスの感染拡大で政府が外出自粛を呼びかける中、安倍晋三首相が首相官邸のインスタグラムなどに投稿した動画が波紋を広げている。ミュージシャンの星野源さんの楽曲に合わせ、自宅でくつろぐ様子を撮影したものだが、ネット上では投稿直後から「政治利用だ」などと批判が殺到。与党からも苦言が相次いでいる。
 「ツイッターでは過去最高の35万を超える『いいね』をいただくなど多くの反響がある」
 菅義偉官房長官は13日の記者会見で、首相の動画についてこう強調した。20代を中心に若い世代の感染拡大が広がっていることを挙げ「若者に外出を控えてもらいたい旨を訴えるにあたり、SNSでの発信は極めて有効だ」とも語った。
 首相は12日、星野さんの楽曲「うちで踊ろう」の動画に合わせ、東京・富ケ谷の自宅で愛犬を抱いたり、読書をしたりしてくつろぐ様子を首相官邸のインスタグラムや自身のツイッターなどに投稿。インスタグラムには「友達と会えない。飲み会もできない。ただ、皆さんのこうした行動によって、多くの命が確実に救われています」とのメッセージも添えた。
 この投稿にSNS上で批判が相次いだ。「外出自粛のメッセージが伝わった」などの賛意もあったものの、「総理がすべきことは、自分が自宅で優雅にくつろぐビデオを見せることではない」「生活できない、補償がなくて休めない人がいる」など厳しい投稿が続いた。
自民の参院幹部も苦言
 動画は11日、首相の自宅で撮影された。政府関係者によると、「うちで踊ろう」が話題になっていることを受け、首相の姿を投稿しようというアイデアが官邸内から出たのだという。
 その動画に、与党内からも批判が噴き出している。自民党参院幹部は「店を閉めなきゃいけない状況の人と感覚がズレている」。同党若手議員も「この状況でなぜあんなに優雅なのか。足を組んでティータイムなんて共感されない」と突き放した。

 

 (後略)

 

(菊地直己、宮田裕介)