「米警官、豪テレビ記者ら殴打 抗議デモ生中継の最中に」

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以下、朝日新聞デジタル版(2020/6/3 19:46)から。

 米国で白人警察官が黒人男性を死なせた事件の抗議デモが広がるなか、オーストラリアの民放テレビのカメラマンと記者がワシントンで取材中に警察官に暴行を受けた。豪時間の2日朝(米東部時間1日夕)に現場から生中継をしている際に起きた。動画を見たモリソン豪首相は、地元当局に「強い懸念」と伝えるように在米の豪大使館に指示した。

 暴行を受けたのは豪民放「チャンネル7」の2人。同局の2日朝のニュース番組でホワイトハウス近くでのデモの様子を生中継している最中に、警官隊の1人が、ティム・マイヤーズ・カメラマンの腹部を透明の盾で突いた後でカメラのレンズを殴り、別の警官がアメリア・ブレイス記者の背中を警棒でたたいた。2人は「メディアです」と叫んでいた。

 警官隊はこのとき、トランプ大統領が近くの教会に歩いて移動する前に、催涙ガスを発射して参加者らを追い払おうとしていた。トランプ氏はその後、教会前で聖書を片手にポーズをする様子を撮影させた。

 ブレイス記者は豪時間の3日朝、同局のニュース番組にマイヤーズさんが撮影する映像で再び生出演し、「とても失望している。メディアへの攻撃というだけではない。そこにいた人々にはデモをする権利があった。大統領の撮影のために催涙ガスで追い払うとは、これは私が知る米国ではない。警察国家だ」と語った。

(後略)

(シドニー=小暮哲夫)