「歴史学者ら「任命拒否の撤回を」 14万人分の署名提出」

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以下、朝日新聞デジタル版(2020/10/13 19:04)から。

 日本学術会議が推薦した会員候補6人が任命されなかった問題で、歴史学者らが13日、菅義偉首相に任命拒否の撤回を求める約14万人分のネット署名を内閣府に提出した。「悪例を残す大変な問題。前例のない、学問の自由と独立に対する侵害だ」と訴えている。

 署名は、鈴木淳・東京大教授と古川隆久・日本大教授(ともに日本近代史)が呼びかけて3日にネット上で開始。学者、研究者ら20人以上が賛同人となり、12日正午までに、14万3691筆を集めた。戦前・戦中の言論弾圧を挙げ、「今回の事態を座視できない」と強調。政権に批判的な学問的見解が国家のためになることも十分にありえるとして、「時の政権の意思にかなうかということと、学問的な適格性はイコールではない」と指摘した。

 この日、内閣府に署名を提出した後、鈴木教授は「学問分野で働く人は男性が多いが、署名の半分ほどは女性が占め、国外からも寄せられた。様々な人々がおかしいと思っていることが示された」と話した。古川教授は「この問題が、異論を言えない社会への一歩になりかねないという危機感があった。14万人という数字を重く受け止めてほしい」と語った。(黒田壮吉)