以下、朝日新聞デジタル版(2020/10/21 9:46)から。
「世界で最も貧しい大統領」として知られた、南米ウルグアイのホセ・ムヒカ元大統領(85)が20日、上院議員を辞任し、政界から引退すると発表した。免疫の持病があるといい、「パンデミックが私を追放した」と述べ、新型コロナウイルスの影響で決断したとみられる。一線から退くが、政治活動は続けるという。
ムヒカ氏は「ペペ」の愛称で知られ、2010~15年に大統領を務めた。収入のほとんどを寄付し、質素な生活を続けたことなどから「世界で最も貧しい大統領」として知られた。独特の表現と語り口で、政治参加や民主主義の重要性などを説いた。
1960年代には、軍事独裁政権に対抗する都市型極左ゲリラの創設メンバーの一人として活動し、逮捕もされた。民政移管後は政治家となり、大麻や中絶、同性婚の合法化などの政策でも注目された。(サンパウロ=岡田玄)