「GoToトラベル、全国一斉に一時停止へ 菅首相が表明」

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以下、朝日新聞デジタル版(2020/12/14 21:15)から。

 菅義偉首相は14日、観光支援策「Go To トラベル」をめぐり、28日から来年1月11日にかけて全国一斉に一時停止する、と表明した。東京都や名古屋市での停止や自粛を検討していたが、年末年始を集中的に感染拡大を抑える期間と位置づけ、一気に対象地域を広げた。

 14日夕の新型コロナの政府対策本部で表明した。

 首相は「全国の感染者数は高止まりの傾向が続き、感染拡大地域が広がりつつある」との認識を示した。そのうえで、感染拡大阻止や医療機関の負担軽減を挙げながら「最大限の対策を講じる」として、全国一律の停止を表明。1月11日以降については「その時点での感染状況などを踏まえ、改めて判断する」とした。

 年末年始は、帰省や初詣などのイベントで人が移動したり、集中したりすることが想定されている。政府は、分科会の提言を受け、年末年始の休暇の分散取得を業界団体などに促してきた。だが、感染拡大が収まらない状況で年末が迫ってきたため、全国一律の停止に踏み切った。

 政府の説明によると、全国一律の停止について、利用者が今月24日までに申し出れば、キャンセル料がかからないようにする。旅程の一部に停止期間が含まれている場合は、全日程を補助の対象外とする。

 政府は、札幌・大阪の両市を目的地とする旅行を一時停止し、両市発の旅行は自粛するよう求め、東京都や名古屋市でも同様の対応を検討していた。全国で停止されるまでの間、札幌・大阪は延長、東京・名古屋は14日から新たに停止措置・自粛要請を行う。

 政府の分科会の尾身茂会長は11日の記者会見で、北海道、東京都、大阪府の一部地域が4段階の感染状況のうち上から2番目に深刻な「ステージ3」に当たるとの認識を示し、トラベルの一時停止を求めていた。首相の一律停止表明後、記者団に「国と自治体の『何とか乗り越えよう』という強い意思の表れだと思っている」と述べた。

 一方、首相は対策本部後、記者団の取材に応じた際、緊急事態宣言を再び出すことを検討しているのか問われたが、「していません」と否定した。(中田絢子、山本知弘)