以下、しんぶん赤旗(2021年2月8日(月))より。
衛星放送などを運営するメディア関連会社「東北新社」に勤める菅義偉首相の長男が、総務省の高級官僚4人を違法接待していた問題で、「東北新社」の創業者と社長(当時)が、菅首相の政党支部に判明しただけで計400万円の献金をしていたことが政治資金収支報告書でわかりました。総務相を務めた首相と総務省、関係業界との癒着の構造の一端が浮き彫りになりました。
菅首相が代表を務める「自民党神奈川県第2選挙区支部」の政治資金収支報告書によると、東北新社の創業者、故植村伴次郎氏が2012年に150万円、長男で19年まで社長を務めた徹氏(20年4月死亡)が14年~18年まで計250万円の献金をしていました。
菅首相は、総務副大臣、総務相を歴任。自著『政治家の覚悟』では、「人事権は大臣に与えられた大きな権限です」として、意に沿わないNHK担当課長を更迭したことを自慢していますが、その課長の後任に抜てきされたのが、今回、接待されていた一人、吉田真人総務審議官です。
菅首相は国会で、長男について「完全に別人格だ」などと語気を強め、“無関係”を装いました。
しかし、長男は首相が総務相時代、総務大臣秘書官を務め、今は創業者親子が首相に献金するなど関係の深い企業に勤務しています。