「菅内閣の支持率30%、発足以来最低 毎日新聞世論調査」

以下、毎日新聞(2021/7/17 18:23(最終更新(7/17 20:57))

mainichi.jp

 毎日新聞と社会調査研究センターは17日、全国世論調査を実施した。菅内閣の支持率は30%で、6月19日の前回調査の34%から4ポイント下落し、2020年9月の政権発足以降で最低となった。不支持率は62%で、前回の55%から7ポイント上昇し、過去最悪となった。

働き掛け「問題あった」74%
 菅政権の新型コロナウイルス対策を「評価する」と答えた人は19%で、「評価しない」の63%を大幅に下回った。「どちらとも言えない」は18%だった。「評価しない」と回答した層の9割弱が菅内閣を「支持しない」と答え、「支持する」は1割弱にとどまった。

内閣支持率の推移
 政府は酒の販売事業者や金融機関に、酒の提供停止に応じない飲食店に対する働きかけを求めたが、批判を受けて撤回した。この対応に問題があったかとの質問では、「問題があったと思う」との回答が74%で、「問題があったとは思わない」の13%を大きく上回った。「どちらとも言えない」は13%だった。「問題があった」と回答した層の7割強が内閣不支持だった。酒提供を巡る飲食店への対応は強権的と受け取られているとみられ、新型コロナ対応への不満と併せて内閣支持率の低下につながっているようだ。

 23日に開幕する東京オリンピックについても聞いた。ほとんどの競技が無観客で開催されることについては、36%が「妥当だ」と答え、「観客を入れて開催してほしかった」は20%だった。一方で、「延期か中止にしてほしかった」が40%で最も多く、「わからない」は3%だった。

 五輪を楽しみにしているかについては、「楽しみにしている」は35%で、「楽しむ気持ちになれない」の48%を下回った。「もともと楽しみにしていない」も17%あった。開幕が間近に迫っているが、世論の期待は高まっていない。

全国世論調査・調査の方法
 菅義偉首相は「安全、安心な大会」の実現を強調しているが、安全、安心な形で開催できると思うかとの問いでは、「できると思う」との回答は19%にとどまり、「できるとは思わない」は65%に達した。

 調査は、携帯電話のショートメッセージサービス(SMS)機能を使う方式と、固定電話で自動音声の質問に答えてもらう方式を組み合わせ、携帯746件・固定341件の有効回答を得た。【伊藤奈々恵】