「松本道弘の英語革命」(1989)を購入した

松本道弘の英語革命」(1989)

 「松本道弘の英語革命 なぜ日本人は英語をモノにできないのか」(1989)を購入した。これまでの氏の著作内容と重複するところが散見される印象がある。

 簡単なことではないが、最低でも初段をめざすべきという主張をされている。

 残念ながら、既存の英語検定試験は、多少英語を知っているにすぎないナショナリストを育てるだけで、初段以上(以下有段者という)の英語をゴールとし、受験者をその方向に指導するシステムは存在しない。(p.4-p.5)

  初段とは何か。その「初段の定義」のところでは…。

 英語道一級(級の最高位のランク)と初段(段の最低位のランク)との間には、それほどの違いはあるのか ー あるとしたら何か。

 私は、間をとって、こう答えた。

 「ある日剣道道場の師範から、”君ら二人の木剣にはすご味がでてきた。スピード、リズム、パワーにおいて道場内では目立ってきた。明日からはこの真剣を使いなさい”といわれた時、一人はニンマリ笑った。もう一人は震えがとまらず、真剣を返そうとした。前者は一級、後者は初段。英語の場合、英語が凶器となれば恐ろしいと意識した時から入段するのだ」と。(p.12)

  いくつか英語表現を紹介しておくと、まず以前にも松本氏の本で読んだ記憶のある devil's advocate。

 「よく日本語のペラペラな外国人から質問を受ける。「Play the devil's advocate はどう訳すのですか」と。ないのである。強いていえば、建設的、知的な「天の邪鬼」(contrary person)としか訳しようがない。日本人の社会でいうアマノジャクは、反対の理由で、情的で、破壊的であるからである」という。

  Quin nodded, "All goo reasons, Art. I'm not pushing the idea, just playing devil's advocate." (Kensei)

(p.17)

つまり、Let me play the devil's advocate.といえば、「空気に流されないように」-「個人の感情や考え方とは無関係に」-「あえて反論、あるいはいやな質問をする」というシンボルになる。

 初段になればこれがうまくなる。(p.21)

 ざっと斜め読みだけだが、おもしろいと思った英語表現を以下紹介しておく。

・Risk being yourself.

・The buck has to stop somewhere.

・So, you can risk being part of your crowd then?

・I knew it. (カンでわかった)

・She has a lot to learn. (彼女はまだ子供だ)

・You've got to prove yourself a man. 「男の意志を示せ」

・Would you leave us alone? We want to travel alone. (水いらず)

・"I'm partially wrong." "No. You're entirely wrong."

・Quantity improves quality.

・I'm mad as hell! I'm not going to take it anymore.

・For higher principle.

・It's a matter of principle.

・Seeing is near; but walking is far. (It's farther than it looks.)

・The trees are best measured, when they are cut down. (木は倒されて、真価がわかる)

Sour grapes (負け惜しみの強い人)

・He's a good sport. (負けて堂々とした人)

・justice

・Let's do justice to the coffee. (コーヒーが可哀そうですから/ これじゃ、コーヒーが浮かばれません/ せっかく、コーヒーをいただいたのですから)