ニュージーランドでは、クラブや委員会など、ボランティア活動が盛んだ。大体、そうした組織に加入している。
この校長代理は、クリケットのクラブや委員会活動をしているというし、私のホストファミリーのアレックスも、ゴルフのクラブや委員会活動に従事している。
だから、こうしたつながりが物凄く強い。
募金を訴えれば、すぐにお金が集まるというわけだ。
また、ニュージーランドはヘルプする思想が徹底している。
大変驚いたことに、このインターミーディアットでは、子どもたちが地域をまわり、「今自分が学んでいるものは、こうした算数問題をやっている。この問題をたくさん解けたら、募金をして欲しい」などと、地域を回らせたりしているという。
それで、地域住民は、その子どもにお金を募金するというのだ。
これは平均的日本人には想像もつかないことではないだろうか。
この校長代理によれば、それがニュージーランド社会のエトス(精神)だと言うのだ。
「マオリ語でいうところのコハ(募金)と同じような意味合いですか」と私が質問をすると、 「コハとはちょっと意味合いが違いますけどね」と彼は言った。