平等主義と中流階層

 統計的にきちんとおさえているわけではないが、ニュージーランドの社会構成では、もちろん少数の特別な金持ちの層と低所得者層がいるけれども、社会を支えているのは圧倒的な中流階層であると、よく言われる。そして、この中流階層の暮らしぶりは、豪華・豪勢ではないかもしれないが、けっして貧相ではない。私の印象では、日本の中流階層よりは確実に豊かな暮らしをしている。
それで、「平等主義」(egalitarian)というコトバがあるが、校長代理は、この「平等主義」は、絵に描いた餅になりつつあるけれども、それでも、ニュージーランドの基本理念だという。つまり、イングランドが階級社会であるのに対し、ニュージーランドは、階級社会ではなく、「平等主義」を貫こうとしたのだと。
 オークランドには、エリート主義の学校もあるが、それらに通わせている保護者は、「気取り屋」(Toffy Nose)だと、ホストファミリーのアレックスは言っていた。