日本が学ぶべきことは、自然を大切にする政治を学ぶことである

湯布院の湯布岳

 研修の帰りに、湯布院に立ち寄った。
 湯布院は、別府から一山越えたところにある。
 湯布院の観光地を歩いていると、常に1584メートルの湯布岳が見える。
 湯布院は、鎌倉や京都のようで、買い物が楽しい。
 ところで、いつも思うのだが、もっと自然を大切にすれば、観光客もさらに増えるだろうにと思うことが少なくない。
 たとえば湯布院には、金鱗湖というところがある。大きさからして、湖というよりも池と呼ぶべきものだが、魚もたくさんいて、悪くない雰囲気がある。ところが、ここも池のまわりに宿泊施設があるものだから、景色はぶち壊しである。ここは、景観を守るために、宿泊施設の建築を制限しなければならないところだろう。
 かなり前に英語の自主的な研修会で宮城の風光明媚な松島を訪れたときも、朝方、海岸線を散歩をしたのだが、松島自体は大変素晴らしいところなのに、海岸の眼の前の国道をトラックが轟音をたてて走り続けているし、デラックスなホテルが建っていて、景観をぶち壊しにしていた。
 ロトルアと別府が姉妹都市であるということだが、ニュージーランドで商業主義的と呼ばれるロトルアですら、豊かな自然を楽しむことができる。
 フライフィッシングで生まれて初めて私がマスをしとめたのも、ロトルアだ。ニュージーランドでマスはゲームフィッシングでないと食べることはできない。自然がしっかりと管理されている。
 日本は、四季に恵まれ、素晴らしい自然や景色も少なくないのに、三流政治によってそれが破壊されている。
 日本が学ぶべきことは、自然を大切にする政治を学ぶことである。
 そうすれば、日本は、もっといい国になるはずだ。