戦後60年の特集番組「ヒロシマ」をやっていた

 筑紫哲也氏の大型特集番組「ヒロシマ」をテレビで見た。
 初めからではなく、途中からしか見ることができなかったのだが、戦争というと、古典的には勝者が生き残るという観念があるけれど、原子爆弾が歴史的に登場するようになって以来、現在の人類は、いわゆる核時代に突入し、人類絶滅、万物絶滅の時代に入ったという時代把握が重要であると思った。そして、兵器の特徴として、原子爆弾は、そのときだけでなく、その後の影響、子孫にまで与える影響という点で、極めて非人間的であり、核兵器は人類全体に対する挑戦であると改めて痛感した。その意味では、ベトナム戦争の枯葉作戦で使われた生物・化学兵器や、イラク戦争で使われた劣化ウラン弾も同様である。たとえ、戦争の大義があったとしても、これらの兵器の使用は許されるものではない。生物・化学兵器核兵器の使用に対しては、いかなり兵器に対しても、反対しなければならない。
 次に思ったことは、原子爆弾の製作・投下に関わった科学者が「真珠湾を忘れるな」と言っていたが、私たちの立場は、いかなる侵略戦争にも反対するという立場であろう。戦争の大義まことしやかに語られることが多いけれど、侵略戦争に抵抗する闘いでない限り、その多くは侵略戦争である。いかなる侵略戦争にも組みしないというのが、私たちの基本的立場でないといけないと再認識させられた。