霧社事件の霧社を通る

 霧社は、北京語でウーサー、ホーロー語でブウシアという。
 霧社は、海抜1148メートルという高地にあるが、霧社事件で有名である。
 霧社事件とは、日本統治時代に起こった最大の抗日事件である。
 「観光コースでない 台湾」(片倉佳史)によると、「一九三〇(昭和五)年一〇月二七日早朝。武装した先住民が霧社公学校を襲撃し、運動会で集まっていた日本人を惨殺した。これは、規模の大きさだけでなく、先住民による組織的な反乱としても注目された。リーダーはマヘボ社(集落)のモーナ・ルダオという人物だった」とある。
 鬱蒼とした森の中を、谷底を覗き込むように車は進んでいく。
 景聖楼にて、昼食。
 昼食を済ませて、途中運転手の蘇さんが露店商のメロンを買ってくれた。次の休憩地点、Dayulingでトイレ休憩すると、峠の店というのだろうか、キャベツの乾燥したものだの、いろいろな乾物を売っている。ここで結構時間をつぶした。いろいろと買い物もし、話をして交流したせいか、竜眼という果物をいただいた。旅は、なんといってもこうした寄り道が楽しい。