学力向上のためのまっとうな教育政策をすすめているのか

 私がここで強調したいことは、今日の日本の問題は、以上のような当たり前のことをやらずに、その逆、つまり教育論なしに管理職の権限を強めるばかりで、まさに教育を考えている現場の声を全く聞こうとしないことだ。こうした教職員いじめは、結局、生徒にそのつけがまわってこざるをえないのだが、貧困な教育政策のもとで、生徒が被害者になっている。
 いま現場の教員は、保護者の厳しい声を受け止めながらも、低学力の生徒たちを目の前にして、管理職から教育論のない管理を強められ、カリキュラムの自主編成権など、自らの教育の自由を奪われるばかりの状態に置かれている。まさに悲惨なサンドイッチ状態の中で、現場の教員たちは悲鳴をあげている。
 そのうえ最近は、公務員や私学の教員は、楽な仕事で給料が高いなどの攻撃を受けている始末だ。全く何をか言わんやである。