なぜ日本は、全体をよくしようとしないのか

 日本では、少子化が叫ばれて久しく、少子化のピーク時には私学危機がやって来るということで、この少子化問題はかなり前から指摘されていた。
 労働組合では、この少子化の波を一校生き残り論ではなく、日本の教育全体をよくするかたちで乗り越えようと問題提起をしていた。
 そもそも日本の学校のクラス人数は、先進国と比べてみても、多いと言われている。
 少子化がやってくるなら、この機会を千載一遇のチャンスととらえて、教育条件を、せめて先進国並みにしようと考えるのが普通の人の考えというものであり、事実そうした問題提起がされていたのである。