国際線の発着する国際空港に出かけてきた

 国際線の発着する空港に出かけてきたが、自分の旅行、つまり自分の海外旅行のためではない。
 国際空港まで出かけ、送迎が終われば、自宅に戻るだけのことだが、これで一日がほぼ終わってしまうから、ちょっとした小旅行になってしまう。
 海外によく出かけると言われている20代の女性たちも、ガソリン・重油の異常値上がりから、今年の夏は海外旅行を控えているというが、国際空港は結構な賑わいだった。
 さて、短期のパック旅行なら、車に荷物を積んで、駐車場預かりで、帰りも車で帰ることが定番だが、今回は電車で出かけたので、行きかえりの車内で、書棚に積んでおいた本が読めてしまう。
 今回選んだのは、堀尾輝久さんの「日本の教育」(東京大学出版会)。この本は、買いっぱなしでまだ読んでなかった本の中の一冊。堀尾輝久氏が東京大学教育学部を退任した年(1993年)に、13回にわたっておこなわれた特別講義と最終講義をまとめた記録であるから、さすがに一冊まるごとを読破できなかったが、それでも、3分の2くらいは行きかえりの車内で読めてしまった。
 語り口調による記述になっているが、文字通り、「日本の教育」がよくわかる本になっている。
 いま日本の教育を考えるに、目先のことだけを見ていてもよくわからない。だけれども、10年、30年の視野でみると、よくモノが見える。教育を考える際には、表面的・表層的なことを見ているだけではよくわからないことが多い中で、じっくりと、正確にモノを見て考えることは大切だ。
 ぜひ若い教師に、一読をすすめたい。
 ところで、車内のマナーだが、国際空港に近いところでは、譲り合いの精神で、相手に優しい雰囲気が感じられたのは、単なる私の勘違いか。思うに、これは、海外で体験したマナーを日本でも実践しないといけないと感じているからではないだろうか。そんな気がした。