中山国交相が、「持論」で、就任から五日で辞任した。
以下、毎日新聞から。
中山国交相:28日辞任 就任から5日 問題発言責任取り
中山成彬(なりあき)国土交通相(65)は27日、成田空港の拡張が進まなかった原因を「(地元住民の)ごね得」などとした一連の問題発言の責任を取り、辞任する意向を固めた。28日午前の臨時閣議前に麻生太郎首相に伝える。24日の内閣発足から5日の辞任で、竹下改造内閣の長谷川峻法相の在職4日に次ぎ、戦後2番目に早い辞職。首相の任命責任が問われるのは必至で、08年度補正予算案の扱いや、衆院解散・総選挙の日程などに影響を与える可能性がある。中山氏は25日、報道各社のインタビューで「ごね得」のほか、「日教組(日本教職員組合)が強いところは学力が低い」「日本は単一民族国家」などと発言し、関係者から抗議を受けていた。
野党が問責決議案提出をちらつかせながら罷免を要求したほか、与党内にも辞任は避けられないとの見方が広がっていた。中山氏は続投すれば就任直後の首相の政権運営に悪影響を与えると判断したとみられる。
中山氏は27日、宮崎市で開かれた自民党宮崎県連の会合などで、「ごね得」と「単一民族国家」は謝罪したが、日教組をめぐっては「日本の教育のがんは日教組だ。日教組は民主党の最大の支持母体で解体しなければいけない」と改めて批判。記者団にも「(日教組批判は)撤回しない」と強調した。
これを受け、自民党幹部は「確信犯だ。辞任を覚悟して言っているのだろう」と指摘。公明党幹部も「中山氏の持論だろうが、何ということを言うのか」と批判した。
中山氏は自らの進退について、記者団に「国会審議に影響が出るならば、地位にきゅうきゅうとはしない。教育改革、地方に必要な道路づくりはやりたいが、『絶対に辞めない』としがみつくつもりもない。推移を見守りたい」と表明。そのうえで「出処進退は自分で決める。今晩、家に帰って妻(中山恭子首相補佐官)に相談する」と述べていた。
ただ、一連の問題発言については「失言というか舌足らずというか、言葉狩りに遭わないように気をつけないといけない」と語っていた。