「男はつらいよ」の「寅次郎かもめ歌」を観た

寅次郎かもめ歌

 「男はつらいよ」「寅次郎かもめ歌」を観た。これも前に観た映画だから久しぶりだ。
 マドンナの伊藤蘭がすみれ役を好演している。村田雄浩がすみれの恋人役。すみれの母親役の園佳也子が好演している。
 これも泣けるいい映画だ。
 寅さんを疑う巡査役の米倉斉加年に食ってかかるすみれ(伊藤蘭)がいい。
 すみれが、夜学に通おうとする。学校に通いたいが、自信がない。迷いがある。ハムレットではないけれど、To be or not to be.。このままでいいのかいけないのか。
 一生懸命努力しようとする生徒の姿を見ると誰か助けてやれないのかと思う。そう思うと泣けてくる。今回の寅さんでは、とりわけ夜間中学の場面が秀逸。山田洋次監督の「学校」シリーズもいいが、「寅次郎かもめ歌」の夜間中学のほうが、俺は好きだ。
 松村達雄さん扮する定時制高校の国語教師が国鉄職員の「便所掃除」という詩を朗読する。なんとも味わい深い場面だ。
松村達雄はうまい俳優だ。
 すみれが夜間中学に合格する場面もいい。
 寅さんシリーズの中でも俺が好きな1本。
 冒頭の、さくら夫婦の新居購入も面白い。
ロケ地は奥尻
 第26作目。1980年の作品。