谷垣氏の鳩山首相の所信表明演説に対する「印象」

 普天間日本郵政人事・政治資金問題で揺れる鳩山政権だが、政権交代後はじめて鳩山首相所信表明演説がなされた。
 52分間という異例の長さだったようだが、これを聞いた「印象」をメディアに聞かれて、自民党の谷垣総裁が、鳩山首相とその演説を聴いて賛同する民主党議員の熱狂も含めて「ヒトラー・ユーゲントナチス・ドイツの青少年組織)」のようだったと、「ヒトラー」をもち出すインタビューがテレビで流されていた*1。演説の「印象」については、谷垣氏が自ら発言しようと思っていたことではなく、取材記者から聞かれて頭の中から引っ張り出して発言したような様子だったから、それほど目くじらを立てることでもないのかもしれないが、それにしても「ヒトラー」を持ち出すというのは、日本国内ならいざしらず*2、欧米では余程のことである。
 今回の「ヒトラー・ユーゲント」発言は国内メディアではおそらく大問題にならないのだろうが、それ自体が大きな問題ではなかろうか。

*1:この発言については、10月27日の朝日新聞では次のように報道されている。「谷垣氏は首相を拍手や歓声でたたえた民主党議員についても『ヒトラー・ユーゲント(=ナチス・ドイツの青少年組織)とか(のように)ね、ヒトラーの演説に賛成している印象を受けた』と批判」。

*2:これは、日本国内でもメディアは問題にすべきという意味合いで書いているが、おそらく日本のメディアは重視しないだろうという予想のもとで書いている。