"The Catcher in the Rye"を書いたJ.D.Salinger氏が91歳で亡くなる

amamu2010-01-29


 CNNなどで、作家のサリンジャー氏の死去が報じられている。
 時間的余裕のない暮らし方をしてきた私は小説など読むことのない時間的に貧しい暮らし方をしてきたが、それでもいくつか印象に残っている小説がある。
 高校時代から浪人時期に読んだ"The Catcher in the Rye"もそのひとつである。
 サリンジャーの"The Catcher in the Rye"では、pretty goodのprettyやbucks、dough,touchyなどのくだけた日常用語(口語)はもちろん、主人公・ホールデン・コールフィールドの人物評価や大人社会への辛辣な主観的評価が、思春期の青年らしく非難的で、そこから出てくるcrapや, crooks, phoney、goddamnなどの卑語も含めた口語的な日常表現が、当時わたしが学んでいた生真面目な学校英語からは当然経験することもなかったから、当時思春期の渦中にあった自分にとってかなり共感をもって読んだ思い出がある。"I'm not kidding."や "It killed me."などの表現も、「ライ麦畑でつかまえて」で学んだ。妙な共感があったからこそ、コトバや表現としても覚えやすかったのだろう。試験勉強で覚えた英語とは違っていた。もっともそうした表現のせいで、問題作品として評価されることも少なくないということだが。
 私が読んだペンギンのペーパーバックの表紙の装丁はくすんだシルバーのような色で、その点も印象的だった。
 そのサリンジャー氏が91歳で亡くなったと各種メディアが報道している。

ライ麦畑でつかまえて」のサリンジャー氏、91歳で死去
1月29日10時54分配信 CNN.co.jp

(CNN) 1951年に出版されたロングセラー小説「ライ麦畑でつかまえて」で知られる米作家、J・D・サリンジャー氏が27日、老衰で死去した。91歳だった。遺族が同氏の代理人を通して発表した。
発表によると、同氏は昨年5月に腰を骨折したが、その後の健康状態は非常に良好だった。年明けから急に衰弱していたものの、苦しむことなく死を迎えたという。プライバシーを主張した生前の姿勢を尊重し、葬儀は予定されていない。

Author J.D. Salinger dies at 91January 28, 2010

(CNN) -- J.D. Salinger, the famously reclusive author whose 1951 novel, "The Catcher in the Rye," became a touchstone for generations of readers, has died. He was 91.

The author died Wednesday of natural causes at his home in New Hampshire, according to a family statement that his literary agent, Phyllis Westberg, provided Thursday.

"Despite having broken his hip in May, his health had been excellent until a rather sudden decline after the new year," the statement said. "He was not in any pain before or at the time of his death."

Salinger has long been known for his reclusiveness, and "in keeping with his life long, uncompromising desire to protect and defend his privacy there will be no service," the statement said.