「飯舘学」の学び

までいの力

 県立相馬農業高校飯舘校の高校生が、「今月、村独自のまちづくりや村民の連帯を研究する『飯舘学』を修学旅行先の奈良県曽爾村で発表する」という記事が、本日の朝日新聞に載っていた。
 飯舘村の村民の自主的な取り組みについては、福島第一原発事故直後に、「『ここには2011年3月11日午後2時46分以前の美しい飯舘村の姿があります』。中表紙に急きょ刷られた一文に怒りと悲しみがこもる」(「天声人語」)と紹介された「までいの力」という本を一読したことがあった。
 飯舘村の自主的な取り組みについては、「福島大学が研究対象にしている」。「避難指示区域に指定され、今は住めない村への関心を育もうと、高校側が福島大に依頼し、今年6〜7月に計9回の出前講義をしてもらった」という。
 「『村には自立のためのいろんな仕掛けがあった』。発表内容をまとめるうち、2人とも故郷を誇りに思うようになった」という。
 まとめ役の2人の高校生たちは、「もっと村を知りたい。戻れたら、村づくりに参加したい」と語っている。ひとりの高校生は「福島大への進学」を「卒業後の目標」に加えたという。
 学ぶ力の大きさに励まされる。