映画「天国と地獄」をまた観た

amamu2013-01-23

 黒澤映画は何度観ても面白い。
 「天国と地獄」では、仲代達矢が仕切る捜査員の組織的な活動、その分業と協業の仕事ぶりが面白い。
 刑事という仕事の内容は別として、組織的な仕事の面白さがよく表現されている。
 そして役者陣。
 これがすごい。
 三船敏郎仲代達矢香川京子三橋達也、石山健二郎、木村功加藤武山崎努田崎潤中村伸郎伊藤雄之助江木俊夫志村喬、土屋嘉男、名古屋章千秋実北村和夫大滝秀治東野英治郎藤原釜足西村晃菅井きん常田富士男等々。
 映画は、結局のところ、役者が輝かないといけない。
 映画監督と俳優陣の信頼関係、その組織的な仕事がうらやましい。
 横浜、浅間台、日ノ出町、腰越、江ノ電、江の島など、ロケ地も興味深い。
 俺は、黒澤映画では、どちらかといえば、「椿三十郎」や「用心棒」「七人の侍」「隠し砦の三悪人」など、時代劇のほうが好きだ。
 最初に観たときは、原作があちらのものであること、現代劇であること、麻薬中毒のシーンがどぎつく感じたことなどに違和感を感じたものだが、今回あらためて観て、映画「天国と地獄」の素晴らしさを感じ取ることができた。
 1963年公開作品。