「秘密が拡大すれば、国民の不利益になる」(吉野文六)

 沖縄「密約」の存在を認めた元外務省アメリカ局長の吉野文六さん(95)は、横浜市の自宅で次のように語ったと朝日新聞の夕刊が伝えている。

防衛でも外交でも国益のために国が一時的に機密を持つことは否定しない。ただ、公開を前提とし、国民が秘密を検証できるようにしなくてはならない。

 元毎日新聞記者の西山太吉さんの裁判法廷で問われて、「『記憶にない』と言うしかなかった」と、吉野さんは密約の存在を否定した。
 しかし、2000年と2002年に密約の存在を裏付けるアメリカ公文書が明らかになり、吉野さんは2006年に報道関係者の取材に密約の存在を認めた。

 

相手国が公表しているのに否定するのは意味がない。歴史の歪曲は国民にとってマイナスだと思う。