壊憲勢力を増やしてはいけない

 それでも、嘆いてばかりもいられない。
 壊憲勢力が伸びることにでもなれば、さらなる一大悲劇が待っているからだ。
 安倍首相対小池都知事が争点であるというマスコミ宣伝に騙されてはならない。
 わたしの観察によれば、真の争点は、壊憲勢力が伸びるのか、反壊憲勢力が伸びるのか、にある。壊憲勢力をいかに縮小させるのかが、ひとつの大きな争点である。

 立憲主義憲法擁護、対米従属からの脱却(自主・独立)、安倍9条壊憲には絶対に組みしない、安保法制・共謀罪撤廃、戦争に巻き込まれず、平和に生きる権利の擁護と軍拡反対、原発を止めて命と暮しを守る、すべての労働者の待遇改善…。これらの要求で一致できる政党と市民の大同団結が求められている。

 表現はものものしくなってしまうが、こうした真っ当な要求が、圧倒的な大多数の国民・市民・庶民の声ではないのか。たとえば、憲法九条の平和主義は、私たちの中に脈々と生きている。

 本来、こうした真っ当な声にこたえるのが政治家の役割のはずだ。だのに、ニセモノの政治家(セイジヤ)ばかりが跋扈し、その言葉は人をだますペテン師に等しく、国会ですら、きちんとした日本語を聞くことのできない殺伐とした喜劇的・悲劇的状況が増えてしまった。コトバに対する冒涜は、教育に対する冒涜であり、国民に対する冒涜である。

 いまこそ国民が政治的教養を高め、国民の怒りを広げ、壊憲勢力に対峙する護憲政党と、国民・市民・庶民が連帯すべき時だろう。
壊憲勢力を増やしてはならない。