沖縄県民を対象にした朝日新聞社の電話による世論調査で、沖縄に在日米軍専用基地・施設の約7割が集中している状態について尋ねたところ、本土と比べて「負担が大きすぎる」が88%に上り、「そうは思わない」の9%を大きく上回った。多くの県民が過重な負担を感じている実態が改めて浮き彫りになった。

 調査は、24日に投開票される県民投票を前に、16、17両日に実施した。

 沖縄の負担軽減をめぐり、安倍内閣が沖縄の意見をどの程度聞いていると思うかも尋ねた。「十分聞いている」(4%)、「ある程度聞いている」(17%)が合わせて21%だったのに対し、「あまり聞いていない」(37%)、「全く聞いていない」(39%)が計76%を占めた。過剰な基地負担が軽減されていないと多くの県民が感じている実情がうかがえる。

 本土との温度差も浮かび上がった。米軍普天間飛行場宜野湾市)の名護市辺野古への移設について、沖縄では賛成が21%、反対が68%、「その他・答えない」が11%だったのに対し、全国では16、17両日に実施した世論調査(電話)でそれぞれ34%、37%、29%と割れた。

 昨年9月の知事選で初当選した玉城デニー知事の支持率は75%で、不支持の15%を大きく上回った。女性の支持は79%だった。自民支持層も支持が44%と不支持の42%が拮抗(きっこう)し、無党派層は79%が支持した。辺野古移設に「賛成」と答えた層の28%も支持した。前任の故翁長雄志氏が知事就任後、最初となる2015年4月調査では70%だった。

 玉城氏は辺野古移設反対を掲げて知事選で大勝。しかし、安倍内閣は昨年12月14日から辺野古の海に土砂を投入し、埋め立てを進めている。これに異議を唱え続ける玉城知事への支持が高いとみられる。(伊東聖)