「秋元司衆院議員を逮捕へ IRめぐり数百万円収受の疑い」

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以下、朝日新聞デジタル版(2019/12/25 5:00)から。

 カジノを含む統合型リゾート(IR)をめぐり、自民党の秋元司衆院議員(48)=東京15区=が中国企業側から現金200万~300万円を不正に受け取っていた疑いが強まったとして、東京地検特捜部は秋元氏を逮捕する方針を固めた。24日に逮捕状を請求しており、25日にも秋元氏を取り調べる。

 秋元氏は2017年8月から内閣府副大臣を務め、昨年10月まではIR担当だった。特捜部はこれまでにIR参入をめざしていた中国企業の日本法人と、秋元氏の議員会館の事務所や元秘書宅を捜索。押収した資料を分析するなどした結果、秋元氏が中国企業側に便宜を図る見返りに現金を受け取った疑いが浮上し、24日に逮捕状を請求した。

 秋元氏は朝日新聞の取材に対し、中国企業側からの現金などの利益供与については「100%ありません」と否定。「中国企業やその他のIR事業者に便宜を図ったことはない」と説明している。

 中国企業は17年7月に日本法人を設立。8月にはIR事業をPRするシンポジウムを沖縄県で開催し、秋元氏が同社の最高経営責任者(CEO)とともに講演していた。

 関係者によると、秋元氏は同年12月、「深圳のIT企業を視察しよう」などとほかの国会議員らを誘い、広東省・深圳にある同社を訪問。同社CEOは、面会した秋元氏らに日本のIR事業に興味があることを説明し、「日本でカジノができるようになればビジネスチャンスになる」と話したという。同社側は18年1月、北海道留寿都(るすつ)村を訪れ、同村でのIR誘致計画に意欲を示していた。

 特捜部は今月、同社の執行役員を名乗る日本人男性が不正に現金を日本に持ち込んだ外国為替及び外国貿易法違反事件の関係先として、秋元氏の元秘書2人の自宅や地元事務所を捜索していた。IR事業を所管する国土交通省北海道庁留寿都村から関連資料の提供も受けていた。

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 〈統合型リゾート(IR)〉 カジノのほか、国際会議場やホテルなどを一体的に備えた施設。2016年に「カジノ解禁法」、18年に「カジノ実施法」が成立し、21年に自治体が国へ計画を申請する予定。全国に最大3カ所つくられる。横浜市大阪府大阪市などが誘致をめざしており、海外企業などが活発な営業活動をしている。